☆コンセプト07|工務店
建築家との家づくりに慣れた工務店を選ぶこと。デザインや納まりにも理解が必要です。
07. 工務店|失敗しない工務店選び
建築を作っていく作業は、設計者と工務店さんとのコラボレーションのようです。また共同作業に近いと思います。なぜなら、私たち建築家は基本的に施工はしないので、設計図を元にコミュニケーションを取りながらその意図を伝えて間接的に作り上げていかないといけないからです。
建築家はデザイン的にも一風変わった納め方や、一見、職人さんから見れば普通ではない納まりなどを考えたりする時もあります。それは何故かというとそこには何か意図の表現やこだわった部分があるからです。そのディテールを作ることで空間的につながったりするとても重要な部分ですので、このこだわりのデザインがとても大切で、図面の意図を読み取って監督さんが職人さんにうまく伝えていく必要があります。
こちらの意図をよく理解出来て、気を利かしてこんな納め方はどうでしょうか。と質問が出てくればいい関係となっていきまます。建築を作って行く上で工務店選びは重要になってきます。
折角いい設計図書が出来たとしても、それがそのまま建って行く訳ではありません。とうぜんの事ながら予算があってのことですので、最終の実施図面が完成後に工務店さんの本見積りをとります。普通は相見積を数社取ったりして、最終的に工務店を選んでいきますが、ただ安いからといって工務店を決めて行くのではなく、その工務店さんの能力や過去の実績など、また見積り内容が正しく反映されているかを、確認しながら見極めて行きます。
その建築に応じた工務店選びをして行きますが、監督さんの技量によっては建物の仕上がり具合や、工期的にもスムーズに進んでいくかはその監督さんの能力にもよります。図面内容が完全に読み取れなくて、手直しが多くなるのも問題です。建築家との家づくりに慣れた業者さんが必要です。理解ある工務店さんや、デザインや納まりにも理解が必要だと思います。
工事が進むにつれて意見が食い違う時もありますが、図面に基づいた内容が十分に反映されているのかをチェックする必要があります。それを判断するのが建築家の仕事で、設計から現場監理も含めて完成するまでには膨大な作業がまっています。 当初の完成のイメージを想像しながら、それをひとつづつこなして行かねばなりません。
.(2020/1/15)